眼の病気の際にはお世話になる目薬ですが、
動物たちにさすにはどれくらいさせばよいでしょうか?
結論からいうと、目薬として眼に落とすのは1滴で十分です。
ほとんどの目薬はヒトの目を想定して作られており、
それを効果に応じて動物たちにも使います。
眼の大きさ(眼球全長)はヒトで23~24mm、
イヌで17~25mm、ネコで20~22mmであり、
体格と比較するとヒトよりも眼が大きいといえるかもしれませんが、
眼の大きさとしてはヒトより少し小さいくらいです。
普段、眼の表面にある涙の量がおおよそ50μℓですので、
眼の表面に貯められる液が50μℓくらいだと考えられます。
目薬は1滴が約30~50μℓという量で出るようになっています。
ドライアイがない場合には涙で満たされた眼に目薬をさすので
1滴さすだけでも、落ちた目薬のかなりの部分は溢れ出てしまいます。
1滴落ちた目薬のうち20%ほどが眼の表面に残り、
さらにそのうち0.5~0.1%が眼の中へ進んでいきます。
わずかなんです、実は。
しかし、眼の表面(角膜)には血管がなく、
傷がついたり細菌感染が起こった場合には涙の成分でまず対処します。
それでは足りない分を補うため、目薬は眼に直接効かすことのできる大事なお薬です。
ほとんどの目薬は、失敗したと思ったらもう一度さしても問題ありません。
(緑内障の目薬など一部の目薬は回数、量により
副作用が出ることがありますので、一度ご確認ください。)
以前記載した目薬のさし方も参考にしてみてください。
http://kusatsuinunekoophth.sblo.jp/archives/201107-1.html